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北海道らしい、果てしなく広い十勝牧場は、冬季でも牛や馬などの家畜が飼育されていますが、「ばん馬」も十勝牧場で飼育されています。
「ばん馬」とは、体重1tを超える巨大な馬で(サラブレッドの体重は約400〜500?)、かつて北海道開拓では、畑の耕うん作業や、林業での材木運搬などで大活躍した馬ですが、そんな作業は重機に代わり、現在は帯広競馬場での「ばんえい競馬」で活躍しています。
夏季は放牧地で過ごしていた「ばん馬」も、冬季は厩舎やパドックでの飼育となるため、どうしても運動不足になりがちです。
そのため、冬季間の運動不足改善と、妊娠馬は難産防止などの健康増進のため、1周800mの走路を爆走する、「ばん馬」の雪中運動が実施されます。
体重が1tを超える巨大な「ばん馬」が、一度に数十頭が一斉に爆走する姿は圧巻で、
「ドドドドッ・・・。」
と地響きが起こるくらいの迫力です。
見学できるのは走路の一部のみに限られますが、直線コースをコチラに向かってきて、コーナーを曲がる付近が最も近くて、スゴイ鼻息や雪煙を上げて爆走する姿は、とても迫力があります。
雪中運動をする「ばん馬」は、妊娠馬群、若駒群などに分けられて雪中運動を行います。
妊娠馬は見た目でもお腹が大きく、走るのも辛そうです。
走るスピードも遅く、1周すると疲れたのか、走るのを止めたそうな馬もいるので、その姿は少々滑稽な感じもします。
「ばん馬」自体が体重1tはあるので、胎馬でも体重は100?近くあるのかもしれません。
ちなみに、馬の出産は2月頃からで、一番”身重”の時に走るので、余計疲れるかもしれません。
やはり一番迫力があるのは若駒群で、馬らしく速いスピードで走るので迫力があります。
「速く走りたい!!」
と言う気持ちが伝わって来るような感じがしますが、やはり、馬でも
”若い!!!”
と言うのは、それだけで元気と若さを感じます(笑)
平日は毎日行われる雪中運動ですが、より迫力がある雪中運動が見れる日は、前日にある程度の雪が降った時で、その時走路を走るばん馬は、新雪を蹴散らせながら走るので、新雪が舞い上がり、より迫力が増す感じがします。
走路を3周し、だいたい3群が走って、1時間ほどで雪中運動は終わりますが、地響きを上げて目の前を、巨大なの馬たちが横切る光景は圧巻ですし、人工音の無い、馬の音だけが響く空間は、普段感じることのできない世界です。
冬季の十勝牧場は、積雪のため園内の公園や展望台に行く事が出来ず、またその他施設内は立入禁止となっていますが、映画やテレビで取り上げられることが多い有名なシラカバ並木は、是非観て頂きたい名所です。
「ばん馬」などの馬文化は「北海道遺産」にも登録されていますし、北海道開拓に大いに貢献した馬文化に触れて頂く意味でも、機会があれば是非参加される事をオススメします。
〇アクセスなど
・帯広バスターミナルより南新得行、然別湖行にて「十勝牧場前」下車
・無料駐車場有。ただし入場の際は、”車両の消毒洗車”(重要)”が必要で、事前に十勝牧場のHPから、馬の雪中運動の注意事項を必読の事。
・1月中旬〜2月末の平日9:30頃から実施。
・荒天時や馬場状態が悪い場合は中止。また年により、2月下旬を待たず中止の場合在り。中止案内は十勝牧場HPや電話にて要問合せ。
・見学無料。トイレなど一切ありません。また完全防寒が必要です。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。