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京都市立銅駝美術工芸高等学校に湧く、防災用水という名の名水、ちょっと読みづらいですが、「銅駝(どうだ)水」と読みます。
旧ホテルフジタ、今のリッツカールトン京都の北側に位置する日本で最初に設立された画学校。
この公立の美術高校には銅駝(どうだ)会館という、同窓生や自治連合会が活用する建物があります。
そして建物の脇に設置された防災用と書かれた蛇口。
これ、24時間いつでも蛇口を捻ると出てくる地下水。
防災用といいつつ、水質検査クリアして飲用しても問題なし。いや、問題があるどころか京都でも有名な名水なのです。
このあたりはすぐ近くにも名水スポットが数多くあり、下御霊神社やかつては造り酒屋が数多く立ち並んだエリアに程近い場所で、市内屈指の名水エリアと言える場所。
ですから、ご近所さんも防災用といいつつ、ポリタンクでしょっちゅう水を汲みに来るというわけです。
会館の周辺はマンションやビルが立ち並ぶ都会の雰囲気ですが、二条大橋のたもとから見る風景はまさに「山紫水明」。まちの中心部を流れる鴨川と、ゆるやかな山並みを見渡す眺めは、やはり京都の象徴です。
そしてそこから少し北へ行き、静かな通りへ入ると「銅駝会館」の銘板のある建物の前に「防火用」のプレートと蛇口があります。
そしてこの銅駝水は、銅駝自治連合会で維持・管理し、水質検査も受けています。
一年中24時間、だれでも自由に汲めるおいしい水。
それは「自分たちのまちは、そこに住む人も参加して一緒に考え、守っていく」という地元のみなさんの努力のたまものです。
テレビドラマの舞台としても登場するなど、「銅駝の水」としてすっかり有名になった銅駝会館の防災用地下水ですが、今ではGoogleマップにも「銅駝水」の表記が見られるほどです。
そしてこの水をペットボトルやポリタンクなどに入れて持ち帰る人は毎日あとを絶たず、喫茶店や料亭などで使うために汲みに来られる方もおられるとのこと。
京都はもともと豊かで良質な地下水に恵まれ、市内各所には昔から名水として知られた井戸が数多く存在し、ひと昔前までは多くの町内で井戸が見られたそうです。
しかし銅駝会館の防災用地下水のように、24時間いつでも誰でも利用できるように公共スペースに設置された例は大変珍しく、銅駝学区の誇れる財産となっています。
銅駝会館
住所:京都府京都市中京区鉾田町542
最寄り駅:京都市役所前駅から徒歩約6分
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。
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