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江戸三十三所観音霊場巡礼のひとつ、浄心寺である。
霊場、というとおどろおどろしいが、
まったくもってそんなことはない。
カラス一羽とていない清潔さ。
明るく太陽の差し込む美しく整備された墓地である。
とってもきらりんレボリューション。
■概要
昔々、その昔。
近畿と岐阜に点在する西国三十三所を巡礼する過酷な巡礼行がありましたとさ。
深く未整備な山中を行くのは誰でも出来ることではなかったので、
「もっと簡単にしちゃおうぜ!」
と、京都でインスタントに簡略化した洛陽三十三所観音霊場巡礼が流行りましたとさ。
んで、江戸は京都の真似をした。
それが江戸三十三所観音霊場巡礼。
真似っこの真似っこで孫ぐらい?
寺から寺へとハイキングやピクニックの感覚で巡礼され、
その際に良家のお嬢様や商店街で働く女性、水商売のお姉さんなんかが、
きゃっきゃっうふふと綺麗にお洒落してお参りしてたんだと。
オリジナルの過酷さはどこにいったのか、
レジャーやファッションで楽しまれたのが江戸三十三所観音霊場巡礼。
浄心寺はその巡礼地のひとつなのである。
(類似のまねっこには「お富士さん」があるねえ。)
■浄心寺
桜が咲く頃には大人気であるが、基本的には墓地なので、
幽霊や祟りを恐れられ「そーっとそーっと」親しまれている。
昔は湯島にあったが八百屋お七によって一回燃やされた。
今のところに引っ越して頑張って復興したら、次は空襲で燃やされた。
過去に二回も物理的に燃えてるが、そのたびに立ち上がっている。
とても見習いたいファイトである。
今の住職も十分な爺様なのであるが、
先代は第二次世界大戦のときに片足をなくしている。
五体満足ではなかったのだが、この世で浴びた苦痛を一目で分からせるというインパクトにおいて宗教者としてなかなかの強者であった。
(先代はもうお亡くなりになっている)
■感想
寺の前にバス停があり、たいへん便利な立地である。
住職と家族が敷地や付近の清掃に勤しむ勤勉な寺であり、
バス停付近の落とし物なんかを預かって保管したりもしている。
「鍵の落とし物あります」など墨痕鮮やかに筆ペンで示される。
また、「今日の心の名言」みたいな墨字の写本も敷地に掲示されている。
当代住職はどうやら習字が得意であるらしいことが伺われる。
御朱印もやってるらしいが、どうせなら習字教室やっちゃえよ、と場んでっとさんは思っている。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。
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