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十勝川温泉街から徒歩30分ほどで行ける「十勝が丘展望台」は、それほど有名ではない、温泉客が散歩がてら行く、小さな展望台です。
散歩がてら行く小さな展望台
と言っても、展望台からは、十勝川温泉街と十勝川、その奥に帯広市や十勝平野など、北海道らしい雄大な景色を望めますし、主に冬季や晴れた日は、雄大な日高山脈まで遠望できるので、余り知られて無い割には、かなり雄大な絶景が望める、穴場的なオススメ展望台です。
そんな「十勝が丘展望台」は、冬季の晴れた、気温がマイナス15℃を下回る早朝は、十勝川から発生する”けあらし”見学客や撮影客で賑わいます。
もう3月になるのに、この日の早朝の気温はマイナス17℃。快晴で無風。
”けあらし”が発生するには最高の条件でした。
朝日が昇ると、遠く日高山脈が目に見えて桃色に染まって行き、それを遠望するだけでも素晴らしく、
「(日高山脈が)凄いキレイだよぉ〜〜〜〜」
そんな声も聞こえました。
それを見ただけでも、得をした気がします。
肝心な”けあらし”は、十勝川全体に”けあらし”が発生し、それが十勝川に沿って竜の様に流れて行く「雲龍」を期待してましたが、実は2018年が厳冬過ぎて、3月になるにもかかわらず十勝川は半分以上凍っており、”けあらし”の材料になる水分が足りず、十勝川の所々での発生に留まりました。
しかし、それでも朝日や日高山脈に映える”けあらし”撮影は、訪れた人たちも満足そうでした。
”けあらし”の正体は霧で、その霧が木々に当たると、マイナス気温で凍り「霧氷」になります。
葉を落とした木々は、普段それほど魅入る事はありませんが、霧氷が付着した木々は、まるで白い花を咲かせたように美しくなります。
更に太陽がその霧氷を照らすと、霧氷の白い花はキラキラ輝くように映え、素晴らしい霧氷の森が広がっていました。
夢中で撮影を行いましたが、しばらくすると霧氷は、太陽の温度で音もなくキラキラ輝きながら剥がれ落ち、それはそれは神秘的な、不思議な景色に包まれました。
音もなくキラキラ輝きながら落ちて行く、霧氷の余りにもの美しさに、カメラマンや観光客が足を止め、全員が見上げて見つめていたのは印象的でした。
それはまさに言葉にできない、ため息が出るほど美しい、神秘的な光景でした。
ふと気が付くと、桃色だった日高山脈は雪を抱いた雄大な山容に代わり、”けあらし”も霧氷も無くなっていました。
それだけでも素晴らしい絶景で、一見の価値はありますが、
「本当にさっきまで、桃色の日高山脈が見え、”けあらし”や霧氷があったのかな?」
と、不思議な感じに包まれました。
”けあらし”は、冬季の晴れたマイナス15℃を下回る時に発生しやすいため、それまでに完全防寒で車か徒歩で展望台に行く必要がありますが、一度は見ておきたい神秘的な自然現象は、本当に素晴らしく、チャンスがあれば挑戦して頂けたらと思います。
またそんな自然現象が発生しない日でも、是非雄大な日高山脈や十勝平野など、北海道らしい雄大な景色が望める「十勝が丘展望台」は、是非、立ち寄られる事をオススメします。
〇アクセスなど〜
・帯広駅バスターミナルより「十勝川温泉行き」乗車「ガーデンスパ十勝川温泉」下車 徒歩30分
※十勝が丘展望台への路線バスはありません。早朝であるため、徒歩またはレンタカーでのアクセスになります。
・無料駐車場有
・十勝が丘展望台にはトイレのみ設置。売店などありません。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。
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