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二月下旬の上色見熊野座神社。
南阿蘇鉄道高森線の終点、高森駅より走ること一時間。バスも通っていたが、一時間に一本を待つ余裕はない。片道六キロ弱、車で行くならばすぐの道のりだ。
早朝の寒さが肺を刺している。やがて見えてくる郵便局の反対側が神社の入り口だ。
境内の手水場の水は溢れて、石畳を凍らせていた。苔むした石段を上がり、縄の下がる鳥居の前で一礼する。暗く鬱蒼とした木々が空を遮っていた。私の呼吸以外、なんの音もしない。きっとここは異世界なのだろうと感じた。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。